ColdFusion 10でcfstatユーティリティの変更点

cfstatユーティリティは、ColdFusion内で現在リクエストを処理している数や処理待ち（キュー）の数などをコマンドラインで確認することができるツールです。ColdFusion内部のパフォーマンス測定データを見ることができる機能として、以前のバージョンから多くのユーザーに使用されています。

（参考）cfstat ユーティリティの使用
http://help.adobe.com/ja_JP/ColdFusion/10.0/Admin/WSc3ff6d0ea77859461172e0811cbf3638e6-7fe0.html#WS9F365555-357A-4a15-AC72-449EF611E342

ColdFusion 10 にも、これまでと同様にcfstat ユーティリティが用意されていますが、これまでのバージョンと異なるところがあります。

cfstatユーティリティのファイルの置き場所が変更されました。
- [cf10_root]\インスタンス（既定cfusion）\bin内にcfstatが用意されています。
（Enterprise版のみ可能な）マルチインスタンス構成（1台に複数のColdFusionインスタンスを登録して実行）に対して cfstat を使用することが可能となりました。
- これまでのバージョンでは、「マルチインスタンス構成」でColdFusionをインストールすると、JRun4（Javaアプリケーションサーバー）内で管理されたアプリケーション（インスタンス）としてColdFusionを動かす形となるためcfstatは使用できませんでした。
- ColdFusion10では、JavaアプリケーションサーバーがTomcatに置き換えられたとともに、「シングルサーバー構成」と「マルチインスタンス構成」が統合されたため、マルチインスタンス構成のColdFusionもcfstatを使用することができます。
cfstatを使用する際には、ColdFusion Administratorの [デバッグとロギング] > [デバッグ出力の設定]画面で｢CFSTATの有効化」に（従来通り）チェックを入れるとともに、コネクタポートの指定が必要となりました。

　　　　
- コネクタポートが正しく指定されていないと、cfstatユーティリティを実行した際に正しい結果が表示されません（常にゼロが表示されます）
- コネクタポートは、IIS等外部Webサーバーと接続を行っている場合は、server.xml に指定されている Connector Portの値を確認し、その値を入力します。
  
  http://help.adobe.com/ja_JP/ColdFusion/10.0/Installing/WSc3ff6d0ea77859461172e0811cdec18c28-8000.html#WS932f2e4c7c04df8f288f04831353cc0bade-7fef
  （抜粋）
  コネクタを設定した場合は、ポートをコネクタポートで更新します。コネクタポート（AJP ポート）は、[cf10_root]/インスタンス（既定cfusion）/runtime/conf/server.xmlで指定されています。
  
  （server.xml の記載例）
  <Connector port="8012" protocol="AJP/1.3"　 ...　>
- 複数のインスタンスを登録している場合は、それぞれのインスタンス内の Connector Portの値を確認して、それぞれのインスタンスの ColdFusion Administratorにログインしてコネクタポートの指定を行って下さい。
cfstatユーティリティで取得可能な値が想定通りに表示されない場合、例えばQueued Requestsの値がスレッドの総数（処理中、実行待ち、リクエスト待ち）が表示されるような場合は、「cfstat -x 1」と -x オプションを付けて下さい。そうすると細分化された状態で確認することができ、従来のQueued Requestの値もTempl Q'edやFlash Q'ed、CFC Q'ed、WebS Q'ed と細分化（ColdFusion Administrator の[サーバーの設定] > [リクエストの調整]）された値で見る事ができます（ColdFusion 10 Enterprise版で確認）。

記事公開日：2013年01月11日
最終更新日：2014年09月03日

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