Updateをアンインストールした後に発生する問題について

このページではColdFusion のUpdateをアンインストールした後に、問題が発生した場合の対応について解説します。

  • Updateをアンインストールしても、一部のパッケージが想定通りのバージョンに下がらない場合があります。

    • 例１：ColdFusion 2023 の spreadsheetパッケージが、ダウングレードされない
      • ColdFusion 2023のspreadsheetパッケージは Update 17（2023.0.17.330864）、Update 15（2023.0.15.330825）とUpdate 5（2023.0.05.330608）で更新されましたが、これらのUpdateはいずれもUpdate 5以降であれば適用可能な状態で公開されています。そのため、Updateをアンインストール後のUpdateのバージョンが 6以降の場合、spreadsheetパッケージがダウングレードされません。
      • もしも、アンインストールした後のUpdateが6～14で、spreadsheetパッケージをUpdate 5（2023.0.05.330608）にダウングレードしたい場合は以下の手順で行います
        • （対策）spreadsheetパッケージを手動でダウングレードし、felix-cacheを削除します
          1. ColdFusion Administratorにログインし、「パッケージマネージャー」画面の「インストール済みのパッケージ」の項目を開き、spreadsheetパッケージを選択します 
          2. 『使用可能なバージョン』で”2023.0.05.330608”を選択して[ダウングレード]ボタンを押します
          3. 「パッケージ spreadsheet が正常にダウングレードされました。」が表示されたらColdFusionを停止します
          4. [cf_root]/{インスタンス(cfusion等)}/bin 内にある felix-cache フォルダをフォルダごと削除します
          5. ColdFusionを起動して、再びColdFusion Administratorにログインして「パッケージマネージャー」画面の「インストール済みのパッケージ」でspreadsheetパッケージのバージョンが2023.0.05.330608となっていることを確認します
             
    • 例２：ColdFusion 2023 Update 15以降からアンインストールした後、axis と sharepoint パッケージ（2023.0.15.330825）が、ダウングレードされない
      • axis と sharepoint パッケージはどちらもUpdate 15（2023.0.15.330825）で更新されましたが、これらのパッケージがいずれもUpdate 11以降で使用可能な状態で公開されています。そのため、Updateをアンインストールした後のUpdateのバージョンが11～14だった場合、axis と sharepoint パッケージはダウングレードされません。
      • もしも、アンインストールした後のUpdateが11～14で、axisパッケージとsharepointパッケージをUpdate 11（2023.0.11.330706）にダウングレードしたい場合は以下の手順で行います
        • （対策）axisパッケージはsharepointパッケージと依存関係があるためaxis単体ではダウングレードできませんが、sharepointをダウングレードするとaxisも一緒にダウングレードされますので、sharepointパッケージをダウングレードします。
          1. ColdFusion Administratorにログインし、「パッケージマネージャー」画面の「インストール済みのパッケージ」の項目を開き、sharepointパッケージを選択します 
          2. 『使用可能なバージョン』で”2023.0.11.330706”を選択して[ダウングレード]ボタンを押します
          3.  「パッケージ sharepoint をダウングレードしてもよろしいですか？次のパッケージもインストールされます :axis:2023.0.11.330706」とダイヤログが表示されますので、[OK]ボタンを押します
          4. sharepointのインストールに失敗するメッセージが表示されますがそのメッセージは無視してColdFusionを停止します。
          5. ColdFusionを起動すると、内部でsharepointパッケージのインストールが行われますので、起動後、再びColdFusion Administratorにログインして「パッケージマネージャー」画面の「インストール済みのパッケージ」でaxisとsharepointパッケージのバージョンが2023.0.11.330706となっていることを確認します
             
    • ColdFusion 2021でも同様の事が起こります（最新バージョンのspreadsheet, axis,shareoint が Update 5以降で使用可能な状態で公開されています）ので、上記と同様の対応を行ってください。
       
  • Update をアンインストールした後、administratorパッケージもダウングレードされたものがインストールされているはずなのに、「administratorパッケージが見つかりません」と画面に表示される場合があります。
    • その際、[cf_root]/{インスタンス(cfusion等)}/wwwroot/CFIDE フォルダ内に administratorフォルダがあり、それ以下のフォルダにもフォルダや.cfmファイルが置かれている（つまりはadministratorパッケージはインストールされている）状態になっています。
      • もし、administratorフォルダが無い場合は、administratorパッケージはインストールされていません
         
    • また、パッケージマネージャー（cfpm.bat / sh）で確認しても administratorパッケージがインストールされた状態になっています
       
    • （対応策）[cf_root]/{インスタンス(cfusion等)}/lib 内の installedBundles.txt ファイルをメモ帳等テキストエディタで開き、以下の確認・修正を行います。
      • 「server_hotfix_updatelevel=XX」のUpdateの番号が、現在のUpdateと一致していることを確認します。もし、数字が一致していない場合は、数字を修正します
      • packages= の一覧に、administratorが含まれているかを確認します。含まれていない場合は、手動で項目を追加します。
        • 現在のUpdateに一番近い Updateのバージョンを指定します。例えば、ColdFusion 2021 Update 19 をアンインストールして、Update 17 や 18 にした場合、リストの末尾に「,administrator\:2021.0.17.330334」を追加します
        • 追加後に、再び ColdFusion Administratorにアクセス（例：http://127.0.0.1:8500/CFIDE/administrator/）します。引き続き「administratorパッケージが見つかりません」が表示される場合は、パッケージマネージャー（cfpm.bat / sh）を起動して、administratorパッケージをインストールし直します。
          • install administrator:バージョン（アンインストール後の動作環境に合わせてバージョンを指定します）

 

  • Updateのインストール・アンインストールを繰り返した際に、まれにxalan.jarが削除されたままとなる。

    • ColdFusion 2023 Update 11や 2021 Update 17で xalan.jar ライブラリが 2.7.1 から 2.7.3 に更新されましたが、それ以降の Updateをインストール・アンインストールを行った際に、まれにxalan.jarが削除されたままになる場合があるようです。
    • xalan.jarが削除されると、ColdFusionの起動は行えるものの、一部の機能（例：ColdFusion Administratorの「パッケージマネージャー」の『設定』画面で、[変更を送信]ボタンを押しても真っ白な画面となるだけでログにはクラスが見つからないエラーが出力されます）
      • "Error","http-nio-8514-exec-9","04/28/25","15:43:02","cfadmin","Provider org.apache.xalan.processor.TransformerFactoryImpl not found インクルードまたは処理されたファイルの特定のシーケンス :C:\ColdFusion2021\cfusion\wwwroot\CFIDE\administrator\updates\_settings.cfm, line: 242"
        javax.xml.transform.TransformerFactoryConfigurationError: Provider org.apache.xalan.processor.TransformerFactoryImpl not found
            at java.xml/javax.xml.transform.FactoryFinder.newInstance(FactoryFinder.java:177)
            at java.xml/javax.xml.transform.FactoryFinder.find(FactoryFinder.java:212)
            at java.xml/javax.xml.transform.TransformerFactory.newInstance(TransformerFactory.java:126)
            at coldfusion.server.UpdateService$3.run(UpdateService.java:1113)
            at java.base/java.security.AccessController.doPrivileged(AccessController.java:310)
            at coldfusion.server.UpdateService.store(UpdateService.java:1107)
            at java.base/jdk.internal.reflect.NativeMethodAccessorImpl.invoke0(Native Method)
            at java.base/jdk.internal.reflect.NativeMethodAccessorImpl.invoke(NativeMethodAccessorImpl.java:62)
            at java.base/jdk.internal.reflect.DelegatingMethodAccessorImpl.invoke(DelegatingMethodAccessorImpl.java:43)
            at java.base/java.lang.reflect.Method.invoke(Method.java:566)
            at coldfusion.runtime.StructBean.invoke(StructBean.java:509)
            at coldfusion.runtime.CfJspPage._invoke(CfJspPage.java:4438)
            at coldfusion.runtime.CfJspPage._invoke(CfJspPage.java:4290)
            at cf_settings2ecfm615695583._factor2(/CFIDE/administrator/updates/_settings.cfm:242)
            at cf_settings2ecfm615695583._factor3(/CFIDE/administrator/updates/_settings.cfm:165)
            at cf_settings2ecfm615695583._factor10(/CFIDE/administrator/updates/_settings.cfm:157)
            at cf_settings2ecfm615695583.runPage(/CFIDE/administrator/updates/_settings.cfm:1)
    • cfspreadsheetの動作などでも問題が発生するようです
    • （対応案）
      • Updateをアンインストールした後のバージョンを確認します
        • 2023 Update 11以降(2023,0,11,330706、2023,0,12,330713)や2021 Update 17以降（2021.0.17.330334、2021.0.18.330341） の場合は、xalan.jar のバージョン 2.7.3 を[cf_root]/{インスタンス(cfusion等)}/lib内に手動で配置します
        • それよりも前のUpdateの場合は、2.7.1の xalan.jar のバージョン 2.7.1 を[cf_root]/{インスタンス(cfusion等)}/lib内に手動で配置します
      • インターネットで公開されているサイトからダウンロードして、[cf_root]/{インスタンス(cfusion等)}/lib 内に配置します（技術サポートをご契約されている方はサポートにお問い合わせください）
        • https://archive.apache.org/dist/xalan/xalan-j/binaries/
          • xalan.jar のバージョン 2.7.1は「xalan-j_2_7_1-bin-2jars.zip」を、2.7.3は「xalan-j_2_7_3-bin.zip」ダウンロード、解凍し、xalan.jarのみ[cf_root]/{インスタンス(cfusion等)}/lib内にコピーしてください
        • xalan.jar を[cf_root]/{インスタンス(cfusion等)}/lib 内に配置したら、ColdFusion Application Serverサービスを再起動してください
      • 上手くいかない時は、再度 Update をインストールしてください

 

記事公開日：2025年12月12日
最終更新日：2025年12月12日

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