cfmail使用時の注意事項について

ColdFusionでメールを送信するcfmailタグは、内部でJavaMailライブラリを使用しています。ColdFusionのバージョンアップやUpdateの適用によりJavaMailのバージョンも上がり、それにより、従来と動作が異なる場合があります。ここではcfmailでメールを送信する際の注意事項について紹介致します。

  • cfmail送信時の添付ファイル名が受信先で正しく表示されない
    • ColdFusion 2021以降, 2018, 2016 Update 2 以降では、添付ファイルのエンコード方式にRFC 2231に沿ったエンコードが行われます。特に、添付ファイル名に日本語などが使われていると、Bエンコードされた際に文字列が長くなる(60文字を超える程度になる)と、name*0, name*1 のようにファイル名が分割されて送信される仕組みになります。古いメーラー(Outlookなど)では、この分割されたエンコード方式に対応していないため、添付ファイルのファイル名が文字化けを起こす原因となります
  • cfmailで xxx..xxxx@ や xxxx.@ などのメールアドレスにメールが送信できない
    • ColdFusion 2021, 2018 Update, 2016 Update 17以降では、メールの送信先(toやcc, bcc)RFC822に違反しているメールアドレス(ピリオドが2つ連続したり、@の直前にピリオドを使用したアドレス)に対して、メールが送信できなくなりました
    • To にRFC822 に違反しているアドレスが含まれているとエラーが発生します。CC やBCC にRFC822 に違反しているアドレスがあると、内部で除去されます(エラーは発生しませんが、送信されません)
    • (参考)https://qiita.com/nshibazaki/items/e7836384b119c9e38819
      (一般サイト:JavaMail 1.6.2 以上で特殊なメールアドレス(RFC822 違反アドレス)に
      送ろうとするとAddressException が発生する件)
       
  • cfmailのMessage-IDの@以下に指定されるサーバー名を変更する
    • メールを送信する環境によっては、cfmailでメールを送信した際に付与される Message-ID の@以下にSMTPサーバーのサーバー名が付きます。このサーバー名を変更するには、JavaMailのmail.hostプロパティを指定します。
    • JavaMail自体の設定となりますので、cfmailタグや Administartorの「メールサーバーの設定」ではなく、ColdFusion Administratorの「サーバーの設定 > JavaとJVM」の『JVM 引数』に値を定義する事を示す「-D」を付けて指定します。
      1. ColdFusion Administratorにログインし、「サーバーの設定 > JavaとJVM」ページを開きます
      2. 『JVM 引数』に「-Dmail.host=xxx.xxx.xxx を追加します
        (例: -Dmail.host=mltest.samuraiz.co.jp)」
        • ※画面上は、改行されているように見えますが、実際はスペース区切りで改行などは入れないでください
      3. [変更の送信]を押します
      4. 再起動のメッセージが表示されたら、ColdFusion Application Serverサービスを再起動してください
         
  • cfmailのfailtoを指定すると、SMTPサーバーにreverse-path(Return-Path)を渡しますが、実際にそれが有効になるかどうかは、接続先のSMTPサーバーに依存します。対応していないSMTPサーバーでは、reverse-path(Return-Path)を無視したりfromのアドレスが強制的に指定されたりします。
    • gmailやyahooメールでは、確認した限りfailtoの指定は有効になりませんでした
    • ColdFusion 2021以降でサポートするAmazon SES (Simple Email Service)ではfailtoが有効になりました(正常な受信者が受信するメッセージには、failtoの情報は含まれず、Return-Pathには匿名化されたEメールアドレスが含まれます→こちら

 


記事公開日:2021年09月06日
最終更新日:2023年06月23日


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