ColdFusion 2018 とApacheの環境で長時間リクエストでエラーが発生する

ColdFusion 2018とApacheとを接続した一部の環境で、処理に時間のかかる.cfmページのリクエスト処理中に、Webサーバーからの応答が途切れてブラウザに応答が戻ってこない（.cfmページの処理は正常に完了します）問題が確認されています。

↑ブラウザの「ページ読み込みエラー」の例（ブラウザによって表示が異なります）

この問題は、ColdFusion 2018のApacheコネクタに追加された「Performance Monitoring Toolsetのプロパティ」の『ハートビート間隔（秒）』が原因で発生しています。

「Performance Monitoring Toolset」はColdFusion 2018から新たに追加されたパフォーマンス測定用のツールですが、そのツールを使用している・いないに関わらずハートビートが機能します。指定された間隔でハートビート機能が実行される際、ColdFusionで処理中のリクエストがあった際、Apache（コネクタ）でエラーが生じてそのプロセスがクラッシュを招きます。その際、Apache のerror_log には、「AH00051: child pid XXXXX exit signal Segmentation fault (11)」のようなエラーが発生します。

この問題は、既に開発元でも認識し、また、下記のユーザーからの不具合登録も既に行われておりますが、記事作成時点で公開されているアップデータでは、まだ修正は行われておりません。
https://tracker.adobe.com/#/view/CF-4204033

そのため、回避方法として、ハートビートの送信を無効にするように、設定を変更してください。

GUIモードで新たにコネクタを登録する場合
1. Webサーバー設定ツール（wsconfig）を起動して、[追加...]ボタンを押します
2. 「Webサーバー設定の追加」ダイヤログが表示されますので、「Performance Monitoring Toolsetのプロパティ」の『ハートビート間隔（秒）』に０を指定してください
3. [OK]ボタンを押し、コネクタが登録されたことを確認してください
コマンドモードでコネクタを登録する場合、既に登録済みのコネクタの設定を変更する場合
- Webサーバー設定ツール（wsconfig）では、『ハートビート間隔（秒）』の設定を行うことができません。そのため、一旦コネクタを登録したあと、設定ファイルを手動で変更してください
1. ColdFusion とApache とを接続した際に作成されるworkers.properties ファイルをvi エディタ等で開きます。
  - workers.properties ファイルは、Webサーバー(Apache)の設定ディレクトリ(confフォルダ)に作成されます（例：/etc/httpd/conf/workers.properties）
2. 以下の設定を変更します
  　【変更前】
  　　 heartbeat_interval=30
  　　　↓
  　【変更後の例】
  　　 heartbeat_interval=0
  - heartbeat_interval=0 と heartbeat_limit=90 をコメントアウト(# を付ける)方法でも回避が可能です
3. ColdFusion 側でリクエストの処理が行われていない事を確認した上で、Apacheを再起動し
  て下さい
  - ColdFusion は再起動しなくても大丈夫です

【注意】
workers.propertiesファイルは、新しいUpdateでコネクタの再設定（一旦コネクタを削除して、再度コネクタを登録した時など）を行った場合には設定が初期化されてしまいますので、その時点で本問題が修正されていない時は、再度上記の設定を行ってください。

※「Performance Monitoring Toolset」を使用していない場合は、上記のパラメーターを変更しても動作に影響はございません。また、「Performance Monitoring Toolset」を使用されている場合は、コネクタ（Web サーバー）からのパフォーマンス情報が送信されなくなる制限が生じますが、それ以外の測定には問題はなく、またColdFusionに影響もございません。

記事公開日：2019年11月20日
最終更新日：2019年11月22日

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