『パフォーマンスモニタリングツールセット(以下、PMT)』は、ColdFusion 2018から新たに追加されたソフトウェアです。以前のバージョンではEnterprise版で使用可能な「パフォーマンスモニター」というFlashをベースとした統計画面とAPIがColdFusion Enterprise版の機能の一部として組み込まれていました。ColdFusion 2018からは、別のソフトウェアとしてPMT用のインストーラーが提供され、ColdFusionサーバーはパフォーマンスデータの送信のみを行い、PMTが集計と分析・モニターを行う形で分離されています。
(参考)2018年秋に行ったセミナー資料はこちら
開発元で、2019年8月に公開された新しいドキュメント(記事作成時、英語のみ)にて、このPMTのハードウェア要件などを紹介する記事が公開されました。
https://helpx.adobe.com/coldfu
PMTは、監視サーバー(ColdFusion 2018 Performance Monitoring Toolset サービス)と、測定データを格納するデータストアサーバー(ColdFusion 2018 Performance Monitoring Toolset Datastore Service)とで構成されています。PMTの起本番(実稼働)環境では、ColdFusion 2018サーバーとは別のサーバーに PMTをインストールすることが推奨されています
。また、PMTの起動によるレスポンス低下を考慮し、下記の推奨要件を備えるハードウェアスペックが求められます。
監視サーバー(Performance Monitoring Toolset)サーバーの最小要件:
データストアサーバーの最小要件(ElasticSearch 5.6.3):
データストアサーバーへのメモリの割り当てが不足している場合、運用中に「java.lang.OutOfMemoryError: Java heap space」エラーが発生し、データストアサーバーがクラッシュする場合があることが報告されています。
https://coldfusion.adobe.com/d
※デートストアのログファイルは、([PMT_root]/datas
tore/logs内)にあります。そこで不定期にjava.lang.OutOfMemoryError: Java heap space が発生している場合は、Datastoreサービスがクラッシュしています
この状態では、監視サーバーは起動しているため、PMTのログイン画面は表示されますが、正しいユーザー名・パスワードを入力して、ログインを試みても「ユーザー名/パスワードが無効で
デフォルトでは、デートストアのヒープの割り当ては、最小サイズと最大サイズに2 GBのヒープを使用するように構成されていますが、上記で紹介している最小要件にも満たしていないため、ヒープサイズの変更を行ってください。「Windowsサービスで運用している場合」と、「Windowsでコマンドで起動・Unix環境の場合」とで設定方法が異なります。どちらも、設定方法がマニュアルに記載されているため、確認の上、設定を変更してください。
仮想メモリ(ファイルシステムをメモリに割り当てる)へのページングが発生しないようにOSレベルで無効化する方法が掲載されています
Unixシステムでは、ユーザーがオープンできるファイル数の上限が定まっています。この値を少なくとも65536に指定するようにと掲載されています。同様にユーザーが使用できるプロセスの最大数を少なくとも2048に指定するようにとのことです。
データストアサーバーのメモリマップ領域不足の例外を防ぐためにUnixシステムでは、システムメモリー容量の「max_map_count(プロセスで使用可能なメモリーマップ領域の最大数)」を増やさないと起動時に下記のようなエラーが発生して起動に失敗する場合があります
Error while starting elasticsearch. Logs are available at /opt/ColdFusion2021performancemonitoringtoolset/datastore/logs
[1] bootstrap checks failed
[1]: max virtual memory areas vm.max_map_count [65530] is too low, increase to a
t least [262144]
対策は、上記のオンラインマニュアルに書かれている内容に沿ってvm.max_map_count値を変更します
Unix環境では、ポートレンジと接続タイムアウトの数を増やすようにと掲載されています
※カテゴリを ColdFusion 2018情報から、その他(Webサーバー・Java・Tomcat設定など)に変更しました。
記事公開日:2019年11月22日
最終更新日:2022年06月20日
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