新旧のColdFusion バージョンを同一PCにインストールする際の注意事項

最新バージョンでの動作テストやマイグレーション作業などの過程で、複数のColdFusionバージョンを同じPCにインストールする事があります。メジャーバージョン(11.xや10.x、9.xなど)が異なるバージョンについては、既存のColdFusionが動作する状態を維持したままインストールする事が可能です。例えば、ColdFusion9はc:\ColdFusion9 に、ColdFusion10はc:\ColdFusion10に、ColdFusion11はc:\ColdFusion11にそれぞれ分けてインストール・起動ができます。

ただしColdFusionとWebサーバーとの接続設定や、特定のファイルなどに対して複数のColdFusionバージョンで同時に使用しようとすると、エラーが発生する原因を招く場合があります。このFAQでは、執筆時点の最新バージョンであるColdFusion 11をColdFusion 9や10が入っている環境にインストールした場合に確認された問題等を紹介します。

 

(関連記事)新旧のColdFusion バージョンが同時に起動できない場合の確認点
新旧のColdFusion バージョンが同時に起動できない場合の確認点

 

(※下記の各項目は執筆時点の情報となり、後のアップデータやインストーラーの差し替えにより動作が改善される場合があります)

  1. 既存のColdFusionがWebサーバーと接続している状態のまま、ColdFusion11のインストール時にそのWebサーバーへの接続を設定してしまった

     下記の問題が報告されています
    • 既存のColdFusion ⇔ Webサーバーの接続ができなくなった
    • 上書きしたColdFusion11 ⇔ Webサーバーが正しく接続できない
    • ColdFusion11 ⇔ Webサーバーの接続は正しく行えるが、その後既存のColdFusionをアンインストールした際に、ColdFusion11 ⇔ Webサーバーの接続も削除されてしまった。
     予期しないトラブルの発生を防ぐため、既存のColdFusionとWebサーバーとの接続がされている状態からColdFusion11の接続設定を上書きするのを避けることをお勧めします

     例:
    • 既存のColdFusion ⇔ Webサーバーの接続を削除して(開発用のWebサーバーに変更して)からColdFusion11をインストールする
    • ColdFusion11 ⇔ Webサーバーの接続はインストール時点では行わず(開発用のWebサーバーを選択する)、後から(既存のColdFusion ⇔ Webサーバーの接続を削除してから)接続設定する
     (関連情報)
       ColdFusion 10 開発用のビルトインWebサーバーの停止・ポート番号の変更について
       ColdFusion 9 開発用のビルトインWebサーバーの停止・ポート番号の変更について
     
     また、上書きによるColdFusion ⇔ Webサーバーの接続トラブルが発生している場合は、一旦既存・ColdFusion11のWebサーバー接続をすべて削除したうえで、下記のIIS7.xの例を参考に不要な設定が残っている場合は手動でWebサーバー設定を削除してから、接続設定をやり直してみて下さい。
     
  2. ColdFusion10が動いている環境にColdFusion11をインストールして起動すると、「ERROR Flash upgrade server could not be started.」がログに表示される

     エラー内容(例)
    • [localhost-startStop-1] ERROR Flash upgrade server could not be started.
      java.net.BindException: Address already in use: JVM_Bind
      at java.net.DualStackPlainSocketImpl.bind0(Native Method)
      at java.net.DualStackPlainSocketImpl.socketBind(Unknown Source)
      at java.net.AbstractPlainSocketImpl.bind(Unknown Source)
      at java.net.PlainSocketImpl.bind(Unknown Source)
      at java.net.ServerSocket.bind(Unknown Source)
      at java.net.ServerSocket.<init>(Unknown Source)
      at java.net.ServerSocket.<init>(Unknown Source)
      at coldfusion.tagext.net.websocket.server.FlashPolicyUpgradeServer.<init>(FlashPolicyUpgradeServer.java:60)
      at coldfusion.tagext.net.websocket.server.WebSocketEngine.start(WebSocketEngine.java:123)
      at coldfusion.tagext.net.websocket.WebSocketServiceImpl.start(WebSocketServiceImpl.java:121)
      at coldfusion.server.CFService.setupWebSocketService(CFService.java:506)
      at coldfusion.server.CFService.start(CFService.java:704)
     このエラーはColdFusion10から実装された WebSocket 機能で使用する「Flash Policy Server」の起動で発生しています。Flash Policy Serverは、リクエスト元のWebブラウザーがWebSocketをサポートしていない場合にFlashで替わりを行うオプション機能です。
     上記のエラーはFlash Policy Serverが使用するポートがColdFusion10も11も同じポート番号を使用しているため発生している模様です。ColdFusion10と11の両方を起動した際に、後から起動した方にこのエラーが発生しています。

     エラーの発生を防ぐには、ColdFusion10または11のどちらかの「Flash Policy Server」の起動を無効にして下さい。方法は、ColdFusion Administratorにログインし、[サーバーの設定]-[WebSocket]の設定画面を開き、『Flash Policy Serverの起動』のオプションを外すことで起動を無効にすることができます。
     
  3. ColdFusion10がインストールされている環境にColdFusion11をインストールすると、アンインストーラーの「Adobe ColdFusion 10 .NET Integration Services」にColdFusion11の設定が上書きされる

     これはColdFusion11日本語版で確認された問題です。単体でColdFusion11のみをインストールした環境であれば、アンインストーラーの表記が間違っているだけの問題で済みますが、既存のColdFusion10が入っている環境にColdFusion11をインストールすると、「Adobe ColdFusion 10 .NET Integration Services」の設定がColdFusion11の内容に上書きされてしまいます。

     確認した限りでは、上書きされた/した状態でもColdFusion10、11それぞれのアンインストーラーは、正しい.NET Integration Serviceのアンインストールを行ったため、単体で .NET Integration Services のみをアンインストールしたい場合など、影響はある程度限られた範囲の模様です。
     もし、誤って.NET Integration Servicesのアンインストールが行われた場合は、メーカーの「その他のダウンロード」ページにて、ColdFusion 11用の .NET Integration Servciesをダウンロードし、インストール下さい。
    http://www.adobe.com/jp/support/coldfusion/downloads.html
     また、.NET Integration Servicesがアンインストーラーからアンインストールできない場合は手動で削除を行って下さい。
    (例:)C:\ColdFusion11\cfusion\jnbridge\uninstall\uninstall.exe

    2015.2.6 追記
    2015年1月21日に公開された新しいインストーラーで、この問題が修正されました。
    http://cfassociates.samuraiz.co.jp/index.cfm/faq/coldfusion11/cf11-new-installer/
     
  4. ColdFusion10が動いている環境にColdFusion11をインストールするとColdFusion 11で ODBC Socket や Microsoft Access for Unicode を使用するデータソースの登録が行えない

    エラー内容(例)
    • ColdFusion ODBC サーバーサービスが起動していないか、インストールされていません。 
     このエラーは、特定の状態(ColdFusion 10 ODBC Serverのサービスだけを止めた場合)などで発生が報告されています。ColdFusion11インストール時に「ODBCサービス」オプションを有効にし、サービスが起動されているのにこのエラーが発生する場合は、既存のColdFusion10のODBCサービスも有効にするなどをして回避をお試しください。

    ※ ColdFusion 11 Update 1 でこの問題が修正されました。
     


記事公開日:2014年05月13日
最終更新日:2015年02月06日


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